しんぱいとけて

体調が悪いと言いながら、耐寒登山に出掛けて行ったイッキが、
夜八時を過ぎても帰らない。
電話も通じない。八時を過ぎるなら、ご飯の都合て必ず連絡をしてくるのに。
メールの返事も来ない。
今日はかなりの雪がふり、六甲山登山は厳しかったことだろう。
インフルエンザでクラスの七人が休んでいるといっていて、途中で発症していたら?
などと怖い考えになってしまう。
彼の部屋で、携帯の鳴らない事を確認し、
バイクで探しに出た。
凍てつく月も沈み、空気が痛い。
彼は、バイクも通れない階段や山路を使うので、ぶぶではUターンも怖いような坂道にまで踏み込む。
心配で、どこを走っているのかもわからなくなるくらい。
さあ、山道に入ろうというところで、携帯をチェック。
すると、ミーからの電話が入っている。
携帯、忘れたんだって。帰ってきたよと。

涙がでた。

まったくもう、親の心子知らず。だ。