指圧とぴよぴよ
一日くたびれたので、ミーにお布団に誘われた。
押しっこしようだって。指圧のギブアンドテイク。
最近、結構上手になってきているミー。
もっと仕込んで、私も受ける側になろうっと♪
指圧やストレッチをしながら、子どもの頃の話をしては二人でげらげら笑った。
子どもの頃、大船の街には露天商が多くて(今もだが)、
蛍光色のヒヨコだの、いろんなおもちゃをござの上に広げて売っていた。
しゃがみ込む私に、母は困ったことだったろう。
ある日、めずらしく一つ買っても良いよという母。
その日、並べてあったのは、直径5センチぐらいの筒。
高さもそのくらいで、まわりにはきれいなカナリヤの絵が描いてあった。
おじさんが一つを手に取り、上下に振ると、ぴよぴよと可愛い音がする。
いろんな色のカナリヤ。私は真剣に選んだ。
ふと左端を見ると、けっこう色あせた牛の柄を見つけてしまった。
牧場で2,3頭の牛が草を食べている柄。
あれは、牛の声がするんだろうか。それとも・・・
それにあれは汚いから、絶対に誰にも買ってもらえないに違いない。
そう思っちゃったんだね。
それで、その汚い牛柄を選んでしまった私。
買ってから振ってみたら、牛たちはなんと・・・・・
ぴよぴよと鳴いたのだった。
おしまい。